東日本大震災

平成23年4月15日 ビッグパレット避難所訪問記

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ビッグパレット避難所訪問記

平成23年4月15日午前10時45分頃から、福島県郡山市ビックパレット1階の面会室でお会いした。

当日は、晴天に恵まれ温かく風もなく、集合地点の池袋駅前から2時間30分程度で到着した。

「在京富岡友の会」深谷亘美会長代行、武山健、遠藤徹雄、片寄洋一各副会長、高橋恒子、深谷忠正、三瓶文夫、各理事、山本恭子会員の8人がお見舞いに訪問、少し遅れて山口諒子副会長が加わった。

3月23日から始めた義援金のうち、第1回分として100万円を遠藤勝也町長に深谷会長代行からお届けした。遠藤町長は、最近まで風邪気味で疲労の極に達していたそうだが、居住が改善されて睡眠と食事が取れるようになり、やっと健康を取り戻したという。

猪狩利衛議長や、富岡町役場の避難所総括、小坂和弘さん、横須賀幸一さんも話に加わった。


遠藤勝也町長インタビュー

義援金大変有難く頂戴しました。町民を代表して厚く御礼申し上げます。

現在の富岡町の現況ですが、3歩前進、2歩後退と言った所です。

まだ、町民に行方不明が10数人おりまして、正確には把握できないのが残念です。

富岡町役場がある地点で、毎日放射能を測っておりますが、8.2マイクロシーべルト・パーアワー(1時間当り)で、特に高いと言うわけではありません。

第2原子力発電所に1か月居た自衛隊の車の表面で放射能を計測しても、特に問題は無かったそうです。

放射能は、風向きで変わるので、第1原発から双葉、浪江、南相馬、葛尾、川俣、飯館の各市町村へ、風向きで変化しながら沢を這うように流れているようです。

だから、その方面の放射能数値が高くなっているのだと思います。

1年間の人間への許有量が、27シーべルトと言われていますが、浪江は現在13シーべルトに達しているので、今後を注目しています。富岡町の土壌は、今3.8マイクロシーべルトですから、第1原発の放射能漏れさえ収まれば、富岡町では早いうちに故郷に戻れると思っています。

20キロ以内の1時帰宅ですが、これは近日中に実現できます。1家族代表者ひとりにしぼり、マイクロバスで行くことになるでしょう。

実は、富岡町にある第2原発も危機一髪でした。津波が襲い同じような構造ですから、冷却装置やジーゼル発電機などが流されて、原子炉の温度が急速に上がっていたのです。

近くに変電所があるのですが、奇跡のように1本電線が切れずに残っていました。

第2原発の所長が大活躍し、他の原発から発電機や、モーター、冷却装置を持ち込み、ぎりぎりで間に合ったと訊きます。東電社員に訊いた話では、部下に鬼のような形相で命令を下していたそうです。

このような所長がいて救われたのですね。

今回の大惨事では、いろいろな方にお世話になりました。

昨年11月に災害を結んだ杉戸町町長さんには、災害発生とともに駆けつけていただき、現在も200人近くがお世話になっております。会議等で親しくなった三春町、大玉町の町長さんにもお世話になり、かなりの町民が住まわせて戴いております。

長年親交のある品川区からも、私が先日テレビで話したのを見て電話を戴き、不足の品を送ると幾度も郡山に物資を運んで頂きました。親交のある神津カンナさん、中村メイコさん親子にもご丁寧なお見舞い訪問を受け、感謝しております。

ビックパレットは、福島県の建物なので期限はないので助かっています。

まだ、これからこのような状況は続くと思いますが、希望を持って富岡へ帰れるように頑張りますので、宜しくご支援ください。


富岡町猪狩利衛議長は語る。

お見舞いに来てくださって感謝しています。皆さんのお顔を拝見し安心しました。

東電に一時金を要求していて、昨日一人当たり100万円の回答を得たところです。

町民の皆さんは、着の身着のまま出てきているので、お金がないと動けないから兎に角早く支払ってもらいたいので、懸命に要求しました。

お年寄りも多いので、健康が心配です。エレベータが使えないので、階段ですから、3階には元気な方や若い人に住んでもらっています。一刻も早く、故郷に帰れるようにしたいと思っています。


避難所ビックパレット訪問

町民の疎開先、ビックパレット(産業交流館)は、郡山の南に位置する国道4号線に面した所にある。平成10年10月に誕生した。敷地5万平方メートルに、鉄骨地上4階、地価1階、述べ床面積2万3千平方メートルの真っ白い建物が建っている。

避難所の入り口は、事務所の入り口を使っているらしく狭い。細めの廊下をゆくと、突き当たりに臨時に作った富岡町役場があった。富岡町からの避難民は、1300人あまりだそうだ。

面会所は、その左脇にある事務室で、ここが来客用として使われている。

1階には、役場のほか、避難所があり、トイレや、自衛隊が用意したお風呂場や、炊事所、救援物資置き場、インターネットコーナーなどがあり、2階、3階は避難所となっている。

避難所内部は、ダンボール箱を利用した仕切りで、一家族あたり3畳から6畳ぐらいの広さにスペースが作られていた。

床は、コンクリートにダンボール用紙を敷き上に毛布などを敷いているので、じかに寒さが身体に伝わるように思う。畳があればと感じた。

避難者の生活は、3度の食事と、隣同士のおしゃべり、大型テレビ観賞、屋外での散歩のようで、入所以来近くの温泉にも何回か行ってきたようだ。主におにぎりや菓子パン、飲料と言ったメニューである。

避難所を去るにあたり、何とか、全員お元気で故郷富岡に戻れるようにと心から祈った。

(文責武山)

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富岡町避難者連絡先一覧

【富岡町災害対策本部】

ビッグパレット・ふくしま 避難者数:1,324人

〒963-0115 福島県郡山市南2丁目52番地

電話:024-946-8813, 8815

FAX:024-947-8020

Email:tomioka.mach@gmil.com

【三春地区】

三春町民体育館 避難者数:103人

三春町大字貝山字泉沢100

電話:0247-62-6212

三春の里 避難者数:137人

三春町大字西方字石畑487-1

電話:0247-62-8010

沢石会館 避難者数:62人

三春町大字実沢楢梨215-5

電話:0247-62-8478

【大玉地区】

フォレストあだたら 避難者数:102人

大玉村玉井字長久保68

電話 0243-48-2040

アットホームおおたま 避難者数:62人

大玉村玉井字前が岳国有林7班に13小班

電話 0243-48-2060

北部ふれあいセンター 避難者数:24人

大玉村大山字藤ノ木82

電話 0243-48-3520

西部ふれあいセンター 避難者数:18人

大玉村玉井字橋本139

電話 0243-48-4641

東部ふれあいセンター 避難者数:23人

大玉村大山字田池55-18

電話 不明

大玉地区地域包括支援センター 避難者数:22人

大玉村玉井字台36-1

電話 0243-48-3131

金千閣 避難者数:26人

大玉村大山大皿久保110-5

電話 0243-48-2929

【杉戸地区】

杉戸町地区合計:123人

エコ・スポ 泉

埼玉県杉戸町大字木津内524

電話:0480-38-2300

杉戸ピア

埼玉県杉戸町大字堤根4742-1

電話:0480-33-8192

幸手町 老人福祉センター

埼玉県幸手町大字木立1513

電話:0480-47-1126

宮代町 ふれ愛センター

埼玉県宮代町字西原289

電話:0480-32-6767

【その他】

郡山自然の家 避難者数:22人

電話:024-957-2111

JICA二本松 避難者数:59人

電話:0243-24-3200

郡山工業高校 避難者数:15人

電話:024-932-1199

品川区日光光琳荘

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